弁理士試験一次試験(知識の有無のチェック)合格率20%前後

一次試験は弁理士が備えるべき知識の有無の確認と、二次試験受験者を絞る為の足切りの位置づけの試験で、5月の第3週の日曜日に行われます。

出題は5択形式のマークシート形式で、特許法・実用新案法(20問)、意匠法(10問)、商標法(10問)、条約(10問)、著作権法・不正競争防止法(10問)の5科目計60問を3時間半で解きます。条文集の持ち込みは認められておらず、条文を正確に記憶できているかが問われます。

20問/時間を目安とし、残り30分は見直し等の余裕時間として時間配分を行う人が多いです。時間配分は経験しておいた方が良いので、本番までに、時間を測って60問を解いてみる、もしくは予備校等の模試を活用して時間配分を体に覚えさせておく事のがお勧めです。

 

試験時間は3時間半と長いですが、途中、試験官への申告により試験を中断してトイレに行く事はできます。又、ペットボトル形式の飲料の持ち込みが認められています。

合格点は39点/60点満点ですが、平成28年の試験改正で正答率40%を下回る科目が一つでもある場合は不合格となるようになりました。

従来は二次試験の範囲外となるPCT条約や著作権法の勉強を省略する受験生も一定数居たのですが、科目合格に基準が導入された事でこれらの法域の勉強の省略は危険となりました。

一次試験は二次試験の受験者数を絞り込む足切りの位置づけではあリますが、法律の非常に細かい知識を問う問題が多く、正しい選択肢はいくつあるかを問う形式の問題も1/3以上出題される為、一次試験の難易度は非常に高く、合格率は二次試験よりも低いです。

一次試験に合格すれば、合格証明書が送付され、次年度以降はそのコピーを願書に添付して提出することで、翌年度と翌々年度は一次試験免除で二次試験を受験することができます。

なお、合格証明書は再発行が可能ですので紛失したとしても、願書提出期限内に落ち着いて取り寄せ下さい。

一次試験は二次試験受験の足切りのため、仮に50点で合格したとしても、それにより二次試験の点数が加点されるというものではありません。

ただ、筆者の周囲では、一次試験を合格点ギリギリの39点で突破した人よりも余裕を持って合格した人の方が短答免除の期間内に最終合格する人が多い様に思います。

45点位での合格を目指すのが費用対効果のバランスが良いように思います。

 

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