中小企業診断士一次試験てどんな試験?
中小企業診断士一次試験を突破するためには何したら良いの?
この記事はそんな方に向けて書いています。
メーカー勤務、サラリーマン弁理士ブロガーのパテろうです。
現在、私のように企業所属の弁理士は増えてきているのですが、弁理士の資格がそのまま生きるのは、やはり特許庁への手続きの代理業務だと考えています。
ここで、企業勤務の経歴を生かす方向性として事業戦略を学ぼうと考え、ダブルライセンスとして中小企業診断士の資格を目指してみました。
書籍を集め、独学で挑戦してみたので、資格取得まで回り道しましたが、振り返るともっと効率的に勉強できたという気づきもあります。
この記事では、そんな気づきやノウハウをシェアすることで、これから中小企業診断士試験に挑戦する方に短期で試験を突破してもらいたいと思います。
独学で資格取得に挑戦される方だけでなく、予備校に通われている方の参考にもなると思います。
まだ、実務補習を修了していないため、登録はできていないですが、今後、登録して資格を生かした副業にも挑戦してみたいと考えています!
◆試験科目及び実施時期
中小企業診断士の一次試験は中小企業診断士に必要な知識の有無の確認と、二次試験受験者を絞ることを目的に例年は8月の第1週の土日の2日間で行われます。
A 経済学・経営政策 1時間
B 財務・会計 1時間
C 企業経営理論 1.5時間
D 運営管理(オペレーション・マネジメント) 1.5時間
E 経営法務 1時間
F 経営情報システム 1時間
G 中小企業経営・中小企業政策 1.5時間
7科目の試験からなり、出題は4~5択形式のマークシート形式で、電卓の持ち込みはできません。
7科目の内、B 財務・会計、C 企業経営理論、D 運営管理(オペレーション・マネジメント)の3科目が二次試験と直接関係し、その他の科目は一次試験のみに関係します。
2日間の長丁場、しかも夏真っ盛りの時期に行われため、体力的に非常に厳しい試験です。
2020年と2021年は東京オリンピックの影響で試験期間が7月上旬に変更になっていますが、2022年以降も7月開催が継続すると良いですね。。。。
◆合格基準
合格基準は総点数の60%以上であって、かつ満点の40%未満の科目が無いことです。
一次試験合格により、その年と翌年度の二次試験の受験資格と登録要請機関等での登録養成課程の受講資格が得られます。
登録要請機関等での登録養成課程は機関によって受講料は異なりますが、200万円前後のお金が掛かることに加え、年単位の受講が必要のため、働きながらの資格取得を目指す方の多くは二次試験受験を選択することが多いです。
ちなみに一次試験合格者には中小企業診断士協会から翌年度に一次試験合格者用の二次試験受験申込書が届くので、住所変更等がなければ、一次試験の免除申請のために必要な手続きはありません。
また、科目合格制度があり、各科目満点の60%以上の点数を取ることで、その科目については翌年度と翌々年度の一次試験を受験する際、申請により、その科目の受験が免除されます。
なお、科目合格を申請した場合、その科目の点数は60点でカウントされます。
60点以上の得点に期待して、60点未満の科目を補強するために敢えて科目合格を申請せずに再度、受験することも可能です。
私は弁理士試験の経験からE 経営法務は安定的に点数が取れたので、経営法務は科目合格を申請せず毎回、受験していました。
受験科目数が7科目もあるため、科目合格制度を有効に活用して合格点を揃えましょう!
◆難易度と目安の勉強時間
それぞれ科目毎の難易度は高くは無いです。
ただ、この試験の大変なところは科目数が7科目と多いため、計画的な勉強が必要になることです。
科目毎の難易度は高く無いのですが、それぞれの科目についてテキストの理解と知識定着のための問題集をこなすのに100時間前後は必要になると思います。
仕事をしながら仮に1日3時間の勉強時間を確保できたとして約1ヶ月程度はかかります。
通常は1科目当たり2ヶ月程度を見込むのが安全ですね。。。。
これらを踏まえて、1次試験の突破には1年程度の準備期間を見込むのが現実的ですね、、、
G 中小企業経営・中小企業政策以外の6科目の攻略
G 中小企業経営・中小企業政策以外の6科目は毎年、同じような傾向の問題が出ていますので、過去問を中心に勉強するのが効率的です。
TACや同友会の発行する受験用のテキストで科目の概要を理解し、後は10年分の過去問を1〜2回程度解き、最後に間違った問題をもう一度解けば合格点は確保できます!
なお、私は間違った問題の解説はテキストにも書き写し、テキストに情報を集約していました。
過去問5年で対応されている方もいますが、個人的には5年分の問題のみで知識の定着を図るのは不安のため、10年分の過去問をおすすめします。
なお、この6科目は試験に失敗した場合、次年度はテキストと過去問集は買い直さなくて問題ないです。
特に私の場合、テキストに情報を集約していたのでテキストの買い直しは非効率だったので最終合格まで同じテキストを使用していました。
G 中小企業経営・中小企業政策の攻略
G 中小企業経営・中小企業政策は、前半の中小企業経営のパートと後半の中小企業政策のパートとに分かれています。
前半の中小企業経営は他の6科目と同様、毎年、同じ傾向の問題が出るのですが、後半の中小企業政策のパートは毎年、発行される中小企業白書の内容によって問題の傾向が大きく変わってきます。
このため、G 中小企業経営・中小企業政策については毎年、テキストと受験用の予想問題集を購入しましょう。
テキストの代わりに中小企業白書を読んで勉強することも可能ですが、中小企業白書はデータが多く出題されそうなポイントも分かりにくいため、TACや同友会の発行する受験用のテキストを活用するのが効率的です。
なお、毎年、同じ傾向の問題が出る前半の中小企業経営は10年分の過去問を活用し、知識を定着させましょう。
受験戦略として、毎年、知識の習得が必要なG 中小企業経営・中小企業政策を科目合格として、次年度は他科目に集中する方法もありますが、この科目の特徴として、毎年、範囲が変わる代わりに難易度は安定しており、極端に難易度が高くなる地雷科目となる場合が無く、勉強時間に比例して高得点が取れるため、この科目では
◆独学での突破の難易度
過去問中心に勉強すれば良く、一次対策は勉強時間に比例して点数は伸びますので、受験用テキストと過去問の繰り返し学習で、独学でも問題なく突破できます。
留意点として毎年、極端に難易度の高くなる地雷科目が1科目程度出てくるため、科目合格制度も保険として有効に活用して戦略的に合格を勝ち取りまししょう!
◆テキストと問題集
参考までに私が使っていたテキストと過去問集です。
中小企業診断士 最速合格のための スピードテキストⅠ〜Ⅶ TAC出版
他には同友館のテキストがありますが、カバーする範囲がこちらの方が広いように思いましたので、私はこちらを使用していました。
テキストは好みがあるので、自分に合うものを選ぶので良いと思います。
中小企業診断士 最速合格のための スピード問題集Ⅶ TAC出版
G 中小企業経営・中小企業政策の中書企業政策に効率的に対応するため、Ⅶのみ購入していました。
Ⅰ〜Ⅵは過去問集で代用可能と思います。
過去問完全マスター Ⅰ〜Ⅶ 同友館
10年分の過去問が収録されているため、おすすめです。
TACの過去問集は5年間しか収録されていないため、同友館の過去問集を使用していました。
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